4 個々の環境エナジーについて一般人目線で政策選択に役立てたいメモ
(1) リチウムイオン電池
イ 車載用リチウム電池
ロ 家庭などに固定して利用する固定式リチウムイオン電池(前回まで)
ハ 大規模蓄電システム(今回)
ハ 大規模蓄電システム
㈠ 国内最大規模109万個のリチウムイオン電池による蓄電池施設
この施設は福島県南相馬市にある東北電力の変電所の中にあり、2016年から実証実験を行っているそうです。蓄電する意義と効果について、私は太陽光発電パネルを設置している家庭など、電力消費者の側についてしか知りませんでしたから、電圧の昇降を担当する変電所で蓄電に関する実証実験をしているというのは、不勉強でしたが新しい情報です。
NHKの記事(リチウムイオン電池がひらく未来とは?2019.12.10)を参照しますと、電力会社が太陽光や風力などの自然エネルギーを大規模に利用して電気を供給しようとするとき、消費者側が太陽光パネルで発電し売電する場合と同じように発電量と使用量のバランスをとる必要があるようです。
この点、東北電力の担当者は実証実験の結果について、「需給バランスに寄与できる能力があることを確認した。今後、こういった大規模な蓄電システムが普及することによって、再生可能エネルギーの導入をさらに拡大していくことができると期待している」と述べています。そして、「送配電の系統にリチウムイオン電池を組み込むことは、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの拡大に重要な意義がある」との専門家の意見を紹介しています。
ここでは、蓄電するということを、家庭など消費する側だけでなく、発電する側でも極めて大規模な形態で進めようとしていること、そして、それは太陽光や風力など再生エネルギーの活用に大きな道を拓こうとしているものであることを確認しておきたいと思います
(ここではこれ以上掘り下げませんが、この太陽光や風力などによる再生可能エネルギーの獲得とリチウムイオン電池の組み合わせこそは、石炭、石油、原子力と展開してきたエネルギー供給の歴史的な転換になるものだと私は確信を強めています。)