以上、13回にわたるリチウムイオン電池の利用状況などを振り返って概観しました。吉野さんが2013年の時点で予告されていた通り、いやそれ以上にリチウムイオン電池は多方面で目覚ましい発展を遂げていると感じられます。
この間ほんとにたくさん、知らないことを多くの方のレポートや文献から学ばせていただきました。それらは以下で示しているホームページなどですが、電気やエネルギーについてまったくの門外漢である私にも理解できるよう、最先端の情報を分かりやすく説明してくださっている方には心からお礼申し上げたい気持ちです。
(ア) 電力・エネルギーの専門メディアである ITmediaと節電・蓄電・発電に取り組む企業の課題解決サイト「スマートジャパン」 https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/
(イ)「環境ビジネス」 https://www.kankyo-business.jp/
(ウ) EICネットの再生可能エネルギー活用事例データベース http://re.ene.eic.or.jp/
それでも、リチウムイオン電池について、依然、紹介すべき文献を見落としていたり、現在の状況と将来の見込みなどについて、初歩的で基本的な間違いをしているかもしれません。ご指摘いただければ、ご指摘を掲載して訂正補足等したいと思います。どうぞよろしくお願いします。
なお、6月に入ってからだったと思いますが、日経クロステックが「再エネ蓄電池プロジェクト最前線」のタイトルで、2015年4月から連載記事を掲載していることに気づきました。http://(https://xtech.nikkei.com/dm/article/FEATURE/20150421/415282/。
その連載主旨は、「太陽光発電の大量導入が現実化し、…短周期の周波数変動への対策から蓄電池設置が求められている。今後、接続可能量を超えて無制限・無補償の出力抑制が始まると、抑制分を蓄電池に蓄える動きが顕在化する可能性も高い。…太陽光発電向けの蓄電池システムに取り組む先端の動きを紹介する。」というものです。
2015年4月という早い時機にスタートして「太陽光発電向けの蓄電池システム」に着目した連載は、“環境エナジータウン”へとつながるものを学びたいという、私たちフォーラムの問題意識とは異なりますが、リチウムイオン電池に関する私たちフォーラムの13回の連載と関心が重なるところも多く、大変刺激的で大いに参考になります。
今ここで記事一つ一つを紹介することはできませんが、今後、分散型エネルギーモデルを検討するときなどに随時参照させていただこうと思います。これまでに掲載されている同記事のタイトル一覧は下記の「目次」のとおりです。
目次 (以下の下線は消せなくて残っているだけです。無視してください。)
系統安定化、低価格化、高付加価値サービスが後押し 2018.01.04
短周期・長周期変動対策、マイクログリッドの3タイプで 2017.12.13
釧路町のメガソーラーに日本製蓄電池として初の搭載2017.10.11
・「風力でも蓄電池併設型が急成長も」、TMEIC・杉山氏、木暮氏に聞く
電池価格の低下で、系統負荷を抑えた再エネが補助金なしで拡大へ2017.08.21
系統側蓄電池による風力・太陽光の導入拡大を検証 2017.08.09
・米テスラが産業用蓄電システムの現状を公表、「日本でも6カ所で実績」
北海道・九州の再エネ導入支援、離島マイクログリッド向けなどに注力2017.07.28
蓄電池は電気の“銀行”、住宅間の電力融通も可能に2017.07.05
メガソーラーの出力抑制をリアルタイムで回避2017.03.30
地元CATV企業がエネルギー地産地消で実績2017.03.15
30万kWhの「蓄電池変電所」の効果と機能で検証が進む2016.11.23
きんでん、BCP対策とピークシフトを自社ビルで検証2016.08.25
福島に50MW分の「優先接続可能枠」を創出2016.08.10
東松島市の挑戦する災害でも生き残る街づくり2016.08.05
太陽光の大量導入による電圧の短周期変動を緩和2016.06.16
・世界初の「ハイブリッド蓄電池」が隠岐に稼働、Liイオン+NAS電池で再エネ導入量を拡大 2016.03.09
新市場をリードするTMEICの蓄電池戦略(後半)2016.02.10
新市場をリードするTMEICの蓄電池戦略(前半)2016.02.03
太陽光と3つの蓄エネを導入した山梨の実証設備2015.08.12
太陽光と蓄電池を連携した充電システム構築2015.06.04
エジソンパワーが国内で初めて商用ベースで運用2015.05.21
(次回、「リチウムイオン電池のまとめと若干の考察」⑶に続く)