ふるさと直方フォーラム

《目標スローガン》 “人とモノとカネが往来し、循環する直方と筑豊を創ろう‼”  ふるさと直方と筑豊の再生に取組む主体をふるさと直方を愛するみんなで創ろう❣

少なくとも30年くらい先を見据え、人が集まりたくなる場・持続可能なふるさとを創生するという大きな志で道の駅を作ろう! 2021.4.22

 初めに、「買い物できない道の駅「山陽道やかげ宿」宿場町で開業」というタイトルの朝日新聞記事()を引用させていただいて話をします。

  岡山県矢掛町は江戸時代に宿場町として栄えた町だそうですが、その矢掛町にこの3月末オープンした道の駅には物産品の販売や飲食店がないそうです。

 道の駅ですから1階のトイレは24時間利用可能ですが、写真建物の2階にはボールプールや絵本がそろうキッズルームがあるということです。 

 矢掛町道の駅の指定管理者は、道の駅を観光客を迎える玄関口として位置付けています。そして、「町全体が道の駅」をコンセプトにして、「道の駅から商店街に繰り出して観光や買い物を楽しんでもらいたい」と期待しています。

 

 この記事を紹介して申し上げたいことは、道の駅と名乗るからには物産品の販売コーナーを揃え、飲食店が入居していなければならないという固定観念にとらわれる必要はないのではということです。

 これまで私たちが、幼児を屋外に誘導し、のびのび安全に遊べる遊戯施設、幼児や一般成人が落ち着いて、それでいてカジュアルな雰囲気で利用できる図書室、あるいはサイクリングサービスと連携して温泉風呂やドッグランを設置したり、スポーツジム、プール、そして懸案の健康福祉センターを配置したり、さらには、古町商店街など空き店舗の民泊利用などを提案しているのもそうした考えからです。

 

 しかしながら、道の駅を「産直」の販売施設として捉え、生産と消費を喚起して地域活性化につなぐという理解が一般的かもしれません。売り上げを増やし、生産性をあげて経済を活性化させる拠点とする目的から道の駅を捉える向きが多いように思われるからです。

 たとえば、「道の駅がおカネを継続的に生み出すエンジンになっているか」といった問題意識から現状を分析し、「民間で事業を起こしてくれるめぼしい人がいないから、まずは先行投資などで行政が頑張る。しかし、行政が頑張れば頑張るほど、民間は行政に依存してしまう。その結果、一見民間の事業活動なのに、実際は行政支援が行われ、それが見えないカタチで地域の生産性を低下させている」とする指摘があります

(なぜ道の駅は儲からなくても店を出せるのか・地方活性化とは名ばかりの「産直販売施設」 木下 斉:地方再生人、内閣官房地域活性化伝道師 2015年01月20日)。

 長く地方再生に取り組んでいる人からの重要な指摘ですし、真摯に取り組まなければいけない課題だと思います。

 

 しかし、ふるさと直方フォーラムが願っているのは、直方市民、観光客、直方をふるさとにしている人など、いろんな人が集まり、一人一人が楽しくゆとりのある時間を過ごし、時には自然と他者と交流するような、そんな憩いの場を提供することです。

 そして、現在を生きる人はもちろんですが、少なくとも1世代30年くらい先の将来を見据え、いろんな人が集まる場、集まりたくなる場を作って提供することが持続可能なふるさとを創生することになるとの大きな志で、いろんな困難を乗り越えていきたいと思うのです。   以上