ふるさと直方フォーラム

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どうしても譲ることのできない信念とか信条の3つ 2021.6.21

このブログでは日ごろは公的なというか表向きの話ばかりを掲載していますが、ふるさと直方フォーラムを主宰している者として、今日は裏舞台というか、表向きの話の下部にある内面的な心持ちを少しばかりですが知っていただく話をさせていただきます。

 

どうしてそんな気持ちになったかと申しますと、先日朝日新聞デジタル記事に掲載されていた壇蜜さんの話に大変共鳴し、触発された思いからです。彼女の話は聖火ランナーを務めるか辞退するかについての話でしたが、ふるさとへの思いを基礎に、ふるさとである秋田県横手市の「聖火ランナーとしてつとめを果たす」という結論を出しています。また、結論に至る過程で、理由があることですとか、筋が通っていることを重視しています。そして、このふるさとへの思いを基礎に、たとえば聖火ランナーのつとめを果たすという結論を出していることや、結論に至る過程で理由があることや筋が通っていることを重視している点は、私がどうしても譲ることのできない信念とか信条として持っているものと、考え方の大元のところでかなり重なっているように思うのです。

  70歳を過ぎた私ですが、壇蜜さんという私の子供世代と同じくらいの若い女性と、信念とか信条という個人としての考え方の大元のところで重なるところが多いというのは不思議な気がします。前置きが長くなりましたが、以下に、どうしても譲ることのできない私の3つの信念と信条を紹介させていただきます。

 

一つは、行政法や環境法政策の研究者としてのものでして、権力者や当局は重要な政策決定にさいして「筋道の通った説明(reasoned explanation)」をしなければならないということです。

1980年代の米国で、規制緩和政策を進める大統領と行政庁に対して、連邦最高裁判所は、政策選択の是非はともかくとして、政策変更が正当化されるための必要条件として強く要求しました。世間一般の言葉遣いでいうと、「きちんと理由を説明せよ」というようなものだと思います。日本では1990年代以降、公的な場面で「説明責任」という用語が使われるようになっていますが、似て非なるものという気がします。壇蜜さん主張のイントロ部分の方が趣旨としては重なるところが多いように思います。

 

2つ目は、生まれ育ったふるさと(もちろん、福智山と遠賀川のある直方です)に対する永遠の思いです。

 日本国内、東北や四国の地方や田舎だけでなく、アフリカと南米以外、世界中のかなりの都市や地域を訪れて素晴らしいと感じた所は少なくありませんが、ふるさとには何物にも代えがたいものがあります。

 上手く表現できませんが、罪多きわが身を黙って受け入れ、包み込んでくれる慈愛の極みとでも言えばいいのでしょうか。機会があれば、可能な範囲でこの感謝の気持ちを形にしたいと思っています。そして再び壇蜜の主張の結論に戻るのですが、オリパラの実施に反対の声も多い中、彼女が秋田での聖火リレーに覚悟して参加協力する気持ちはよく分かります。

 

そして最後の3つ目は、権力者が理不尽に、ごく普通の暮らしをしている市民の生活を抑圧したり、自由な言論を弾圧することに対する腹立たしさというか、怒りの気持ちです。母方は福智山のふもとで、父方の先祖は博多商人ですが、家系の血筋のようでして、そうした気性はこどもの頃から私の中にあったように思います。学生時代には高橋和巳の著書を愛読しましたし、権力は必ず濫用され腐敗するものだから絶えず改革が必要程度の考えはありますが、それ以上の高尚な政治思想は性に合わないというか、結局少しも身に付いていません。

 

例えば、民主化を求める市民の活動を、本来、市民を守るべき警察や軍隊を悪用して弾圧する香港政府やミャンマーのクーデター軍事政権、その背後にいて彼らを支援して哄笑しているであろう北京の中国政府はホントに許しがたいと思います。ロシアの野党指導者ナワリヌイ氏を毒殺しようとし、未遂で終わると監獄に閉じ込めるプーチン政権のやり方に対しても同じ気持ちです。国内の例を挙げていませんが、戦時中の軍部や特高警察のことはちゃんと頭にあり、日本人の中にも類似した習性はあると自覚しています。

 

譲ることのできない信念や信条は以上の3つです。ふるさと直方フォーラムを主宰している者として、表向きの話を掲載している裏舞台では、多くの場合こんな心持ちで執筆しています。このことを明らかにしておく方がフェアな気がしましたので公表する次第です。

なお、3つ目の市民生活の抑圧と自由な言論の弾圧に関連して、「台湾に対する中国政府の侵攻姿勢と私たちの関与のあり方」(仮題)を近日中に比山節男のFBにアップしますのでご覧いただけると幸いです。 以上