ふるさと直方フォーラム

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公共政策を進めるときの定石 ー大塚市長の所信表明や抱負を公共政策の定石から考える(1)ー 2019.8.21

前回、大塚市長の所信表明や抱負が公共政策を進めるときの定石に従っていることを積極的に評価する旨述べた。それはもちろん、所信表明や抱負を発言する方法というかスタイルを積極的に評価しているというのであって、発言内容について賛成とか反対しているわけではない。公共政策を進めるときの定石に従っているから、思想信条やイデオロギーに関わる議論とは異なり、賛成するにしろ反対するにしろ、議論の焦点が定まりやすくなるだろうし、噛み合った意見交換や質疑応答ができるから歓迎するというだけのことである。

 

もちろん、市長や職員は、担当する現在進行中の職務を、常に政策過程全体の流れとの関係で客観的に捉えて冷静に評価することができるだろう。また、議員や市民、外部のマスメディアなども市政全般との関わりで、個別の施策や事業の展開状況を正しく理解することが容易になると期待できる。かくして、市政に関心あるすべての者が政策の意図や効果などについて建設的に意見を交わすことができるし、行政評価の段階を追加すれば、おのずから望ましい修正も生まれてきそうである。

 

そこで、公共政策の定石という視点から見るとき、大塚市長の所信表明や抱負がどのように見えるか、パワーポイント計7頁を準備してみた。これを使って、ふるさと直方フォーラムの立場からの感想や希望を述べていくことにしたい。

 

なお、以下の図表は、パワーポイントで作成したものをピクチャーとして保存し、それをこのブログに挿入するという方法を用いていますので、若干、判読しにくいかもしれません。もちろん、大塚市長の所信表明や抱負の正しい原文は、直方市のホームページに入って見ることができますから、そちらでご確認ください。また、パワーポイントを作成するに当り、大塚市長の所信表明や抱負を善解して作成したつもりですが誤解による不良品はありえます。そのさいはお手数ですがご指摘ください。ご指摘と併せ、訂正して公表します。

 

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さて、今日における公共政策の到達点は、細かい異論はありえるが、およそ公共政策は、最終目標(Goal)の設定、現状認識と課題の発見、課題分析を踏まえての基本政策(Policy)の確定、基本政策を実施する施策 (Program) の立案、施策を具体化する事務・事業(Project)の実施という手順を踏んで実行されるというものである。近時、政策過程としてはこれに政策評価が加えられ、一巡すると、経験に基づく情報が最終目標(Goal)の設定、再び同じ作業を繰り返すことになる(目標の設定以外の基本政策や方針の確定、施策の立案、事務・事業の実施のそれぞれにおいても、「現状認識、原因分析、課題の発見」が意識的かどうかに関係なく不定期に行われ、それぞれの枠内でフィードバックされることを否定するものではない)

 

さらに、以上すべてのプロセスについて、主体(誰が策定するか)、住民・市民・NPO等の関与(Public Involvement)をどうするか、情報の公開や説明責任をどう果たすかなどの論点が平行して存在する。なお、以上のすべてを行政計画として総合計画的なものにまとめることがある。 (続く)