ふるさと直方フォーラム

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2019直方市長選: 総括壬生市政 第4回 直方の教育に求められているのは少数のエリートを育てることではない

平成29年9月から中学校給食をスタートさせているようで、大変、すばらしい取り組みだなと思います。

しかし、平成28年度から国内で開催される国際サマーキャンプに中学生を派遣する事業をスタートさせていますが、その狙いと効果は直方市の教育方針の中でどのように描かれているのでしょうか。私は現在の直方の教育に求められているものは、限られた一部特定の児童や生徒に限られた経済資源を使ってエリートを育てることではないように思います。 

私が現在住んでいる茨城県古河市では2017年の夏、小中学生の子どもたちや教職員が多数参加して、教育の場でITを活用して子供たちの自主性や協調性などを伸ばした実践報告大会がまる2日間、開催されています。私も一日見学しましたが、普通の子供たちが大勢参加し、ITを活用して弱い自分を克服していった経験など、結構感動する報告もありました。 

現時点の教育分野におけるさまざまな試みが、広い意味では直方市の政治文化、行政文化、教育文化を形作っていき、将来における直方市の文化として残っていくように思います。そして、学校教育の面ではもちろんですが、市職員の意識改革や人材育成、さらにはシニア世代が活躍できる場の創造ということとも関係して、隠岐島海士町では大変素晴らしい取組みが行われており、そうした先進事例から直方市も多くを学んでほしいと思うのです。


隠岐島海士町は人口流出が激しく、「半数は地域外の高校に進学」し、島で唯一の県立高校も統廃合の危機に瀕していたそうです。その海士町でやってきたことは、「学校や学習塾の壁を超えて、多様な人たちが、子どもたちの未来をつくっていくために深い対話や共通体験の場をつくるということでした。

学校では単に勉強を教えるだけでなく、子どもたちが大人と一緒になって社会課題を解決していくプロジェクト型の学習を中心に行っています」「大人と一緒になって社会課題を解決していくことで、子どもたちは貴重な体験を積み重ね、深い学びを得て」いくことでした。そこで学んだ子どもたちは学校を卒業しても、学びを止めない。 

そういう活動を続けているなかで、12年前は中学を卒業すると半分が本土の高校に進学していましたが、いまでは9割が地元の高校に進学、さらに県外からも“島留学”や家族ごと移住がやってくるようになったということです。

 

こうした知恵を出し合い、地道な努力で画期的な成果を出している自治体を訪ね、明確な問題意識をもち、地域のみんなで取り組んでいる実情を学ぶことは、限られた特定の子どもだけを外部に留学派遣するエリート育成志向より、全員にはるかに多くを還元でき、公教育にふさわしい収穫を得ることができると思います。国際サマーキャンプに中学生を派遣する事業とは優先順位の違いにすぎないかもしれませんが、底上げというか不特定多数の多くが育つ土台と枠組みを作ることを優先してほしい思うのです。


 
より詳しくは隠岐島での取り組みに関係した岩本悠氏らが立ち上げた以下の活動を参照してください。 

c-platform.or.jp 

以下は、地域・教育魅力化プラットフォームのビジョンです。

社会に開かれた魅力ある教育の実現により、地域社会の未来に意志ある若者たちが続々と育ち、「過疎化」した地域の「魅力化」が始まり、地方への新たな人の還流が生まれていく。
地域は子どもたちが憧れる本気の大人と若者に溢れ、多様な主体が協働しながら課題解決に挑戦し、課題先進地域で起きた様々なイノベーションが拡散・伝播し日本社会全体を変えていく・・・
日本はGNH(国民総幸福度)の高い持続可能な社会づくりのモデルとなり、「課題解決先進国NIPPON」として世界に貢献していく・・・

教育現場が活気であふれ花開くためにはもちろん経済も大変重要だと確信します。以前に書いています下記もご参照ください。 

学力向上のための教育施策には地域の経済力アップが欠かせない!