ふるさと直方フォーラム

《目標スローガン》 “人とモノとカネが往来し、循環する直方と筑豊を創ろう‼”  ふるさと直方と筑豊の再生に取組む主体をふるさと直方を愛するみんなで創ろう❣

「クローズアップ現代」のキャスター国谷裕子さんに無限のお礼と感謝の辞を述べたい❢

 

 

1993年から23年間、NHKの「クローズアップ現代」のキャスターを務めてきた国谷裕子さん(58)が3月17日を最後に降板するという。今日が15日だから、もう明日と明後日の2回しか見られないわけだ。

 

クローズアップ現代 キャスター交代」で検索すると、国谷さん降板を悲しむ声、批判する声が溢れている。番組制作の現場は国谷さん降板に反対したようだが、NHKの経営上層部が降板を強行したようだ。後任キャスターには、井上あさひさんはじめ、好感度の高い女性アナウンサー7人の名前が挙がっている。その一人、小郷知子アナは記者会見で、「生活者の視点を持って視聴者との橋渡し役になり、同じ世代の方々にも見ていただきたい」と意気込みを語ったという。

 

しかし私にとっても、長く続いたものが変わることへの新鮮な期待みたいものがないわけではないが、現代社会に生じるいろんな問題を、まずはクローズアップし、その実相を、先入観に捉われず正しく客観的に認識することを分かりやすく実践して見せてくれたという点で、国谷さんのクローズアップ現代は最高の師匠であってくれた気がする。

1960年、70年代はイデオロギーが先行し、不毛な対立で終始することが多かったように思うが、まずは事実の確認からスタートすると、そこまでは全員で共有できたように思う。そしてその後、それをどう受け止めるか、どのように対応するかは、個人や立場の違いであり仕方ないが、常に事実の正確な確認からスタートすると、それら多様な違いもいずれ変化し、いずれ統合されていくような気がした。

私自身は「実相を先入観に捉われず客観的に認識する」ことがなかなかできず、正直に告白すると、バイトで忙しく、新聞を読まず、講義を休みがちな学生たちに対し、自分自身の改善努力で彼らを講義に惹きつけることをせず、国谷さんがキャスターを務めた23年間、「クローズアップ現代だけは録画してしっかり見ろよ!」と言って責任逃れをしたことがあった。

結局、私から見ると、「クローズアップ現代」のキャスターを務めてきた国谷さんこそが、NHKが視聴料を請求できる最高最大の功労者だったと思う。生活者の視点それ自体は立派なことだが、国谷さんが実践してきたそれ以外の視点や問題に切り込む手法を後任の新キャスターがしっかり学んでくれることを強く希望する。