ふるさと直方フォーラム

《目標スローガン》 “人とモノとカネが往来し、循環する直方と筑豊を創ろう‼”  ふるさと直方と筑豊の再生に取組む主体をふるさと直方を愛するみんなで創ろう❣

当選した大塚新市長と新しい市議会のみなさんへのお願い (序) 2019.4.24 

    壬生氏が敗れ、大塚氏が新しい市長に当選した。今朝(4月22日)、布団の中でそれを知り、正直「良かった」と思った。しかし、新しい市長に交代するだけでふるさと直方フォーラムがかねてから提案していることが実現されるわけではない。そこで、大塚新市長と新しい市議会のみなさんに改めていくつかのお願いをさせていただきたい。これから何回かに分けて述べることにする。

  その前に、壬生氏はなぜ敗れたか、これから新市長と新しい議会にお願いすることとも関係するので、私から見た壬生氏の敗因について、3点簡潔に触れておきたい。

   壬生氏は折りに触れ、「これまでの慣習や慣例にとらわれずに、公平・公正で透明な行政を実現する」と言ってきた。しかし、当フォーラムで壬生市政を検証して明らかになったように、直方市公式HPにおける情報提供が不十分だし不正確なものもあることを初め、中央省庁との人事交流にしろ、企業誘致や農業施策にしろ、教育や文化関連の施策も含め、入り口の公平・公正・透明の看板と実際に行っている施策の間に一貫していないと強く感じられるものがあった。一貫しているのであれば、「市民主体の行政実現」を訴えつつ、省益あって国益なし、地方分権より地方統制、前例踏襲第一の総務省農水省に多額の公費を使って職員を派遣したり、選挙告示日近くになって自身がパネリストとして参加するシンポジウムを市主催で開催 (文化事業の政治的利用) するなど、ありえない話である。

 また、言動が首尾一貫していないことと類似するが、発言する言葉に信義というか重みが感じられなかった。そして、市長として直方をリードするときの最終目標があったはずだが、それが明らかではなかった。4年前の出馬時、壬生氏は河野前市長からの後継指名と政策継承を前面に打ち出して無投票当選していたが、継承しようとする政策の根源にあるはずの理念とか狙いのことである。もしかすると、壬生氏本人は公平・公正・透明な行政を推進することが最終目標と考えていたかもしれないが、どうみてもそれらは行政手法レベルの話であり、直方市の将来像を描いたものではないだろう。

  「(壬生氏は)ことごとく事業や政策にストップをかけた。」との批判がある。まさか、公平・公正・透明を第一に実現するが、それ以外、積極的にはなにもしないという意味で、前市長からの政策継承を考えていたわけではあるまい。後半になって文化施策の展開を打ち出していたようだし賛成できる施策もあったが、だからといって壬生氏が考える文化施策を完成させたとき、連想して子や孫の世代が直方で幸せに暮らす姿をイメージできるものではなかった。ましてや、文化施策の展開が政治利用を疑いたくなる様相を帯びてくると、もはやそこには公平・公正・透明すら見出されず、シンパシーの気持ちは完全に消滅してしまった。

 極めつけは、それら全てに通じるように思われるが、壬生氏には首長と行政マンとしての自己の未熟さを自覚する謙虚さに欠けていたように思われる。直方市における少子高齢化や不安な財政状況といった大きな政策制約要因の客観状況について、議会と市民に分かりやすく十分に明らかにしたうえで、首長として直方市をどの方向に誘導しようとしているのか、使命感と責任感をもって訴えかけてくれれば、それなりの応援のしようもあった。しかし、私選刑事弁護を引き受け、控訴審まで争って敗訴し、その挙げくに「市長としての任務遂行になんら支障はなかった」と強弁するようでは、少なくとも私はそこに背信と傲慢さを感じるのみであった。

 新聞報道によると、壬生氏は「感触は良かった」「何が敗因かは分からない」とぼうぜんとした表情であったという。壬生氏はまだ若い。4年後でも70歳である。直方を本気で愛しているというなら、現職の有利さを活かせずに負けた理由を4年間しっかり見つめなおし、4年後、直方市の将来像を掲げて、もう一度、市民に呼びかけてほしい。

 (続くー次回予定は「直方市の高齢化人口減少と財政状況の将来」)

P.S.追伸  壬生氏を始め、当フォーラムの記述に対する反論等がおありかと思います。お名前とご所属を明記しての反論や批判であれば、それを原文のまま当フォーラムに掲載させていただくとともに、当フォーラムの見解も併せて述べさせていただきます。どうぞ、反論やご批判をコメント欄からお寄せください。