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ふるさと直方フォーラム

《目標スローガン》 “人とモノとカネが往来し、循環する直方と筑豊を創ろう‼”  ふるさと直方と筑豊の再生に取組む主体をふるさと直方を愛するみんなで創ろう❣

直方道の駅構想と岩手県紫波町「オガールプロジェクト」の共通点 2015.3.14

直方道の駅構想の理念と具体的なイメージ

街づくり、阿部内閣による今風な言い方をすると地方創生だが、これに取り組むときの基本姿勢という点で、大いに共感する具体例に出くわした。それは、岩手県紫波町の複合施設「オガールプラザ」を構想し運営するオガールプロジェクトである。今日はこれを紹介したい。また、続く私の本ブログで「オガールプラザ」と「オガールプロジェクト」を紹介するブログ記事などを紹介する。

 

「オガール」とは、フランス語で「駅」を意味する「Gare」(ガール)と紫波の方言で「成長」を意味する「おがる」を合わせて名付けられたとのことで、「オガールプラザ」では公共施設の図書館と、民間による産直市場、カフェや居酒屋を合築しているが、補助金に依存せず、民間が投資して、テナント料で黒字経営しているとのこと。去年秋の臨時国会前に地方創生担当政務官の小泉進次郎氏が現地を視察し、紫波町の手法を全国に広めたいと発言したということなどで最近注目されているという。

 

補助金に頼らず、金融機関の融資等による公民連携事業の成功例というのが大きな特徴のようだ。詳しくは、その取り組みを指導している木下斉さん執筆の後掲コピーを見ていただくとして、私が強く共感したのは、木下さんが次のように紹介しているところだ(下線は比山)。

 

「単に「若い人を地方に移住させる」だけでは若者が割を食うだけです。必要なのは、人口縮小社会に合わせて中小都市を「経営」していくことです。」

「地方創生の基本は、地味でもしっかり黒字になる事業に注力し、縮小する人口に対して過剰な行政をスリム化すること」

 

「小規模でも、従来とは異なるやり方で収支が成り立つ事業は可能…行政が、従来の公共事業のやり方から脱却し、「稼ぐ」という発想に切り替えるカギは、首長の経営マインドです。計画をコンサルタントに任せるのではなく、行政職員が自分の手で作ることです。これまでの行政改革は「ムダを削る」という総務部的な発想ばかりでしたが、これからは「いかに稼ぐか」という営業部的な発想が必要です。」 

 

以上、2014年12月05日朝日新聞朝刊オピニオンよりの引用。以下はその全文。

 

 ■「いかに稼ぐか」発想転換 木下斉さん(エリア・イノベーション・アライアンス代表理事) 

安倍政権が地方創生を掲げています。「地方」というと限界集落が想像されがちですが、今後、問題が深刻になるのは、地方で中心的役割を果たしてきた人口10万~30万人程度の「中小都市」です。  中小都市が縮小する一因は、交通網や情報網の高度化です。かつては地域の中心でしたが、新幹線や高速道路、高速ネットが通ると、1地域がカバーする範囲が拡大して、より大きな都市に集約されてしまう。東北でいえば、かつては各県の県庁所在地に支店があった企業が、仙台や東京に機能を集約し、個々の県は出張で済ませるようになる。ネットの発達で、業務や会議も遠隔で可能になり、出張の必要性すら減っています。  交通や通信の高度化が進む以上、中小都市は新たなあり方を模索しなくてはなりません。単に「若い人を地方に移住させる」だけでは若者が割を食うだけです。必要なのは、人口縮小社会に合わせて中小都市を「経営」していくことです。  にもかかわらず、多くの中小都市はいまだに再開発事業などによって一発逆転を目指しています。人口10万~30万の規模があれば、初期投資は国からの支援と組み合わせて捻出できる。しかし、開発費の5倍ともいわれる巨額の維持費用は負担できません。人が減って自治体が消滅する以前に、赤字事業財政破綻(はたん)する可能性が高いです。  国から中小都市への支援政策を根本から改めなくてはいけません。地方創生の基本は、地味でもしっかり黒字になる事業に注力し、縮小する人口に対して過剰な行政をスリム化することです。  小規模でも、従来とは異なるやり方で収支が成り立つ事業は可能です。岩手県紫波町の複合施設「オガールプラザ」は好例で、公共施設の図書館と、民間による産直市場、カフェや居酒屋を合築しました。補助金に依存せず、民間が投資して、テナント料で黒字経営しています。  行政が、従来の公共事業のやり方から脱却し、「稼ぐ」という発想に切り替えるカギは、首長の経営マインドです。計画をコンサルタントに任せるのではなく、行政職員が自分の手で作ることです。これまでの行政改革は「ムダを削る」という総務部的な発想ばかりでしたが、これからは「いかに稼ぐか」という営業部的な発想が必要です。  人口10万~30万の中小都市は、経営しだいで持続できる可能性がある。他地域の成功事例の模倣ではなく、他にない「稼げるメカニズム」を生み出す努力が大切です。稼げる地域には雇用が生まれ、人も集まり、財政も改善します。  国も自治体がみずから稼ぐことに注力するように、交付金補助金ではなく、投資や融資に支援策を転換すべきです。  (聞き手・尾沢智史)